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REPORT

「%name% さま」が空欄で届く
― 置き換え文字の事故は、名前の間違いではない

発行: 2026-08-15 / 対象: 配信スタンドでステップメール・リマインダを回している人
検証: 配信アカウント1つ・メールとLINE 710通の全通点検 / 実配信テスト / 公式ヘルプ照合

結論先頭

未置換で届く原因の大半は「文字の書き間違い」ではなく、「その読者がどの経路で登録されたか」です。

  • 置き換え文字には、誰にでも効くものと、特定の登録経路を通った人にしか効かないものの2種類がある
  • 効く文字は値が無ければ空欄になる。効かない文字は文字がそのまま残る。この差が唯一の見分け方
  • テスト送信では判定できない。テスト宛先はイベント予約を持たないので、正規の文字まで未置換で出る
  • 配信済みのメールは後から直せない。配信待ちのうちに潰すのが唯一の対処

何が起きるか

顧客に届いたメールが、こうなります。

▼開催日時
━━━━━━━━━━━━━━
%event_schedule%
━━━━━━━━━━━━━━

▼参加URL
%event_url%

宛名が消えて1行目が空白で始まる、開催日時の欄が空欄のまま届く、というのも同じ事故です。顧客から見ると「日時が書いていない案内」になるので、問い合わせが来ます。

実例として、ある配信アカウントのメールとLINEを全部で710通点検したところ、103通に未置換になる文字が入っていました。そのうち101通はこれから届く予約配信でした。

真因:置き換え文字は「登録経路」に依存する

配信スタンドの置き換え文字は、大きく2種類あります。

種類効く条件
読者項目に紐づくものお名前・メールアドレス・姓・名・電話番号・配信基準日時どの読者にも効く(値が空なら空欄)
イベント(予約)に紐づくものイベント名・日程・会場・参加用URL・ミーティングID・キャンセルページURLイベント・予約機能を経由して登録された読者にだけ効く

ここが落とし穴です。同じイベントの案内でも、申込フォームを「イベント機能」で作ったか、ファネル側の「自動ウェビナー」フォームで作ったかで、後者はイベント系の文字が一切効きません。✅確認済(配信スタンド公式ヘルプに明記)

つまり、文面をいくら直しても、登録経路が違えば同じ事故が再発します

見分け方:空欄か、文字が残るか

有効な文字は「空欄」になる。無効な文字は「文字のまま」出る。

実配信テストで並べて確認した結果です。✅確認済

書いた文字届いた姿判定
お名前・メールアドレス値が入った✅ 有効
姓・名・イベント参加日空欄✅ 有効(値が無いだけ)
一覧に存在しない自作の文字文字がそのまま出た❌ 無効
書式指定つき(縦棒で日付書式を指定)「2026年8月14日 17:08」と整形された✅ 有効
テスト送信の落とし穴。テスト送信の宛先はイベント予約を持っていません。そのため正規のイベント系の文字も未置換のまま出ます。ここで「文字が残った=無効だ」と判断すると、正しい文字を消してしまいます。実際にこの判定を誤り、有効な文字を全部消してから公式ヘルプで気づきました。判定するなら、実際に予約を持つ読者宛の配信結果を見るしかありません。

どの一覧を正本にするか

置き換え文字の一覧は、複数の場所に、違う内容で存在します。ここを間違えると判断ごと狂います。

情報源信頼度理由
管理画面の「置き換え文字」ボタン✅ 正本実際に使える基本項目がそのまま並ぶ
公式ヘルプのイベント系一覧✅ 正本管理画面に出ない条件付きの文字はここにしか無い
開発者向けAPIが返す一覧⚠️ 参考実配信で効かない文字も「使える」と返してくる
過去の自社ドキュメント・AIの回答❌ 根拠にしない出典のない文字が独り歩きしていることがある

今回の調査で、社内の作業手順書に「この変数を使うこと」と書かれていた文字が、公式のどこにも存在しないことが分かりました。出典の記載が無いまま4ヶ月残り、それを見た担当が使い続けていました。手順書に置き換え文字を書くときは、必ず出典URLを添えるのが再発防止になります。

点検の手順

1. 全通を機械的に洗う
目視で拾おうとしない。メールもLINEも、件名も本文も、`%〜%` の形をすべて抜き出して一覧にする。件数を数えてから直しに入る。
2. 正本の一覧と突き合わせる
管理画面の一覧+公式ヘルプのイベント系一覧。どちらにも無い文字は無効。
3. イベント系が使われている場合は登録経路を確認する
そのシナリオの読者が、イベント・予約機能を通って入っているか。通っていなければイベント系は効かない。
4. 配信状態で仕分ける
配信待ち・下書きは直せる。配信済みは直せない。直せるものから潰す。
5. 直したら投入後の本文を読み直す
送った文字列と、システムが返してきた本文が一致しているかを1通ずつ確認する。改行コードが変わっていないかも見る。
6. 全通を取り直して再走査する
直した気になっている分を潰すため、最後にもう一度ゼロから数える。

直し方の原則

経路が混ざっているなら、置き換え文字より「直書き」が安全です。

配信済みは直せない

多くの配信スタンドは、送信中・配信済みのメッセージの更新を拒否します。実際に更新を試みると、こう返ります。✅確認済

送信中または完了済みのメッセージは更新できません。

ここから導かれる運用は1つです。点検は「配信待ちがまだ多いうち」にやる。すでに送ってしまった分は、届いた人にとっては終わった話です。同じ文面が今後も使い回される雛形かどうかだけ確認して、雛形でなければ触らずに次へ進むほうが早い。

ついでに直しておくと効くこと:管理名称

今回の点検で、事故そのものより効いたのがこれでした。予約一覧の管理名称が記号だらけだと、点検も判断もできません。

直す前直した後
日程案内日程通知 2026-08-22 A-0210日前8/22 送信[10日前]|9/1(火)18:00 の回|…
ステップ配信v3 S4 mailDay4 メール|ワークシートを書く(内容が一言で分かる)

記号は作った本人にしか読めません。「A-0210日前」は「A-02 の10日前」ですが、詰まっていると「210日前」に見えます。いつ送るのか・何を送るのか・誰向けかが、一覧の1行で読めるようにしておくと、次に点検する人(半年後の自分を含む)の作業時間が変わります。

チェックリスト